原因の一つとしてあげられるのは、防水施工に不具合。
経年劣化だけでなく、新築完成時からの施工不具合が原因になっている雨漏り事例も多く見られます。
雨漏りをすると、柱や梁などの構造躯体がカビて腐食したり、シロアリを呼び寄せる原因となりますので、防水施工の不具合は建物完成時から仕上がりをしっかりチェックしておきたいポイントです。
そこで今回はホームインスペクター(住宅診断士)が診断事例からチェックポイントをご紹介します!
外壁のコーキング

コーキングとは雨水が入らないように、窓やドアなどと外壁との隙間に充填される目地材。気密性の確保にも大切な役目を果たしています。
上記の写真はサッシ周りのコーキングに隙間があるため、施工会社や売主に指摘の上、隙間をきちんと埋めてもらいましょう。補修前に写真を撮っておくときちんと補修されているかチェックしやすいためおすすめです。
バルコニーの排水

バルコニーの排水口が1箇所しかなく、オーバーフロー管の設置がない事例。下記の写真のように落ち葉や土埃等で排水口が詰まると雨水が流れず室内にあふれる危険性があります。

建物の仕様で設置しない場合もありますが、設置が可能であれば設置することをおすすめします。売主に相談してみましょう。

バルコニー排水口の目皿が物干し柱と干渉して取出し難い状態でした。維持管理がし易いように調整してもらうと良いでしょう。
バルコニー防水処理の隙間

オーバーフロー管の防水部分に隙間が生じているようでした。雨水が浸入しないかどうか、売主さまに確認してもらうようにして下さい。

サッシ下の固定ねじが無い箇所がありました。雨水が浸入しないか売主に確認してもらうようにして下さい。
バルコニーからの雨漏りは比較的多い事例です。雨漏りを誘発しない適切な防水処理が望まれます。