そ の内覧会でチェックしておきたいポイントの一つが、給排気設備がきちんと取り付けられて、スムーズに給排気が出来るかどうか。換気扇のスイッチを入れてみ て動いているようだから大丈夫と思いがちですが、排気ダクトがきちんと取り付けられていなかったり、給気口が塞がれているなどの不具合が見つかるケースも あります。給排気に不具合がある場合、結露やカビの原因になったり、気になる臭いが部屋にこもることになります。
そこで、ホームインスペクター(住宅診断士)が現場事例をもとにチェックポイントをご紹介いたします。
給気口が塞がっていないか?
空気を取り入れる「給気口」の不具合です。下の写真は給気口の内部の防火ダンパー(火災の時に延焼防止のために自動で蓋をする装置)が誤って閉まっていたという事例です。これでは給気口の役目を果たしていないので、換気ができずに室内に湿気や空気がこもってしまいます。
下記の写真はダンパーが開いていて正常な状態です。

この防火ダンパーは給気口だけでなく換気扇のダクトにも付いているため換気扇でも同様の不具合が発見されるケースもあります。注意してチェックしてみましょう。
天井裏の換気扇ダクトをチェック
換気扇のダクトが外れていた事例です。チェックすると現場では一定の割合で見つかる施工不良ですので、可能な範囲で施工状況を確認しておきたいものです。
浴室やキッチンの換気扇でこの不具合が起こると天井裏に湿気が溢れ、場合によっては、天井裏がカビだらけになってしまうことにもなりかねません。しっかりとチェックしたいところですね。
換気扇の排気量はティッシュでチェック

A4の紙やティッシュで吸い込みが適正かチェックします。上記の事例はティッシュが網に貼りつかない程度だったため、レンジフードの排気量が少ない状態。
換気扇の不具合というだけでなく、防虫網の目詰まりや防火ダンパーの誤作動等により正常に排気が出来ていない可能性も考えられますので、あわせてチェックし売主や施工会社に適切な状態になるよう確認をしてみましょう。
ホームインスペクターのひとことアドバイス
換気設備は基本的に「トイレ」「キッチン」「浴室」などに取り付けられていますが、図面と実際の室内を照らしあわせながらチェックしてみるとより正確にチェックできるでしょう。