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[リフォーム・リノベーション チェックポイント/省エネ住宅と自宅対策ポイント]
トップライトはデメリットだらけ?リスクを抑えた活用方法とは

2020-01-19


「トップライト」とは屋根面に開口を作って設置する窓のことで、天窓ともよばれています。
住宅密集地であったり、目の前に大きな建物が建っていたりと、日当たりが期待できない立地において採光を確保するための手段として用いられるのが一般的です。
そんな「トップライト」のメリットとデメリット、上手な活用方法について解説します。





トップライトのメリットについて


建築基準法では、部屋の用途によって“採光上有効な開口部の割合”が定められています。

例えば住宅の居室であれば、床面積に対し7分の1以上の大きさの開口部が必要です。

これに関しては、さほどクリアするのが難しい基準ではありませんが、四方を建物に囲まれた密集地の場合、基準どおりに開口部を設けたとしても、十分な日照を得ることはできません。

カーテンを開ければ窓越しにお隣さんと目が合ってしまうなど、プライバシーも気になります。


こういった場合に、トップライトは効力を発揮します。屋根面に設置されるトップライトは太陽光を直接室内へ取り込むことができるため、有効採光は一般的な窓の「3倍」とされています。

つまり、トップライトがあれば開口部を極力少なくしてプライバシーを守りつつ、必要なだけの採光を容易に確保することができるのです。

日照に問題のない立地条件であっても、より明るい室内環境を求めてトップライトを設置する人や、吹き抜けにトップライトのあるデザインに憧れて採用する人も少なくありません。


また、トップライトには開閉できるタイプのものと開閉できないもの(FIX窓)がありますが、開閉できるトップライトを設けることで、通風による換気の効果も得られます。

トップライトを開けておくと、空気の温度差によって生まれるドラフト(上昇気流)により、温まった空気が自然と外へ押し出されるため、部屋の中を効率的に換気することができるのです。これを『煙突効果』といいます。

一般的な換気設備において、排気口が給気口より高い位置に設置されるのも同じ原理によるものです。





トップライトのデメリットとは


デザイン性が高いだけでなく、採光や通風など多くのメリットがあるかに見えるトップライトですが、もちろん良いことばかりではありません。


雨漏りしやすい


デメリットとして、まずは一般的な窓に比べて雨漏りのリスクが大きい点が挙げられます。

住宅において雨漏りしやすい部位というと、屋根や外壁、ベランダ、そしてサッシ(窓)。一般的な壁の窓に比べて雨や紫外線の影響を受けやすいトップライトは部材の劣化も起こりやすく、屋根面に設置されているため水が入りやすいなど、雨漏りしやすい条件が揃っているのです。

本来は定期的なメンテナンスが必要ですが、屋根の上に上がらなければメンテナンスができないという不自由さも、トップライトのデメリットの一つと言えるでしょう。


夏暑く、冬寒い


もう一つ、トップライトの問題点として「日当たりが良すぎる」ということが挙げられます。

最大のメリットであるはずの採光が、時としてデメリットとなってしまう。なんだか矛盾していますね。トップライトからの光が明るすぎることがストレスになってしまう場合もありますが、それ以上に問題となるのが夏の直射日光です。

日射による影響で室内温度が上昇すると、冷房が効きにくくなるだけでなく熱中症の危険もありますから、直射日光の影響が少ない場所に設置することや、シェードやロールスクリーンでトップライトからの日差しを遮る工夫が必須となるでしょう。

また、冬場は上昇した暖気がトップライトのガラス面から外へ逃げてしまう上、外の冷気が室内へ下りてきてしまうため、トップライトが大きければ大きいほど室内が冷えやすくなります。

近年、サッシや窓ガラスの性能も向上しているとはいえ、それで壁の窓に比べると、雨漏りや夏の暑さ・冬の寒さといったリスクは大きいと言わざるを得ないでしょう。





トップライトのデメリットを回避する方法





トップライトを設置される場合は、できるだけデメリットの影響を受けない方法を考えましょう。

例えば、開閉できるトップライトの場合、電動式は故障のリスクを伴いますから手動式の方が安心です。今は24時間換気がありますから、開閉できないFIXタイプのトップライトでも問題ないでしょう。

また、夏の暑さと冬の寒さを軽減するため、多少のコストがかかってもサッシは遮熱性や断熱性に優れた高性能のものを選択することをおすすめします。

採光の確保が目的で必ずしもトップライトにこだわらないのであれば、ハイサイドライトの活用を検討されてはいかがでしょうか。屋根面ではなく、壁の高い位置に設置する窓をハイサイドライト、あるいは高窓といいます。

冬でも効果的に採光を得ることができ、夏は屋根の軒で直射日光を遮断できるのと、防犯やプライバシー、デザイン性にも優れていることで近年人気を集めています。

吹き抜けの上部に設置する場合でも、キャットウォークがあれば日常的に掃除や手入れができるという利点もあります。





リフォームでのトップライト活用


ここで、リフォームにおけるトップライトの活用事例を2つご紹介します。


■事例1:部屋の片隅にトップライトで陽だまりをつくる


ほとんど使用していないという1階の和室を洋間に改修し、LDKとつなげて広く使うためのリフォームです。

住宅が密集した地域ということもあり、北側にある改修予定の和室は日当たりが悪く、プライバシーを懸念してカーテンも引きっぱなし。

そこで、元々押入れだった下屋部分に小さなトップライトを設置。

まったく日差しの入らなかった一角に天井から光の注ぐ陽だまりをつくることで、部屋全体の暗さが緩和されました。

今では、その日だまりはご夫婦の趣味の読書スペースとなっています。


■事例2:トップライト活用で爽やかなランドリールームに


北向きの部屋の一部をランドリールームに改修する工事です。

ランドリールームで家事も身支度もすべて済ませたいとのご要望ですが、目の前に隣家LDKの掃き出し窓があるため、双方のプライバシーの問題により大きな開口を設けることができません。

そこで、壁面にはあえて開口を設けず、下屋部分に小さなトップライトを設置することに。

内装をすべて白で統一したことで、トップライトから入る光が壁や床に反射し、明るく爽やかなランドリールームに仕上がりました。

開口部のない壁面も、収納棚を設置したり、鏡を取り付けたりと大活躍です。


 


この2つの事例からも、北向きのあまり大きくないトップライトでも目的に合わせて十分な日照効果を得られることがわかります。
大屋根ではなく下屋に設置することで、手軽にリフォームできるだけでなく、後々トップライトの掃除やメンテナンスに手間がかからないのも嬉しいですね。





トップライトの採用は慎重に


おしゃれな印象で人気の高いトップライトですが、人気の反面、デメリットも多い設備であることをご理解いただけたでしょうか。

トップライトは「部屋が明るくなるから」「なんとなく素敵だから」という理由だけで採用するのではなく、リスクをできるだけ抑えた上で、採光や通風というメリットを最大限に活用できる計画を心がけたいですね。


リフォームやリノベーションを検討する際、建物の専門家にアドバイスが受けられる「専門家相談」サービスで気になるところの修繕を含めた計画を立ててはいかがでしょうか。



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